eK4事業報告書
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そこで、四国の国・私立大学が連携して情報通信技術(ICT)を利活用するe-Knowledgeコンソーシアム四国を設立し、『四国の知』の集積を図る。このコンソーシアムに集積された知を活用する教育プログラムを連携大学で展開することにより、四国内外の学生が、四国を知り、四国をよくしたい意欲に駆られ、彼らが四国の自立的発展に貢献することを目指す。②大学間連携により得られる教育研究効果及び地域社会への影響、効果等四国の大学は、大学の設置地域に固有の課題に関わる教育研究を進めてきた。例えば、瀬戸内圏、うどん、希少糖、遍路歴史文化、阿波藍、LED、黒潮圏、地域史、地域産業とその構造、地域経済と情報技術等がある。個々の大学で行われているこれらの教育研究にもとづく教育科目を『四国の知』として集積し、これらの教育科目の間でそれぞれの特色が生かせる連携で教育を行うと、四国全体の視点を持つユニークな教育プログラムを展開できる。この『四国の知』による教育プログラムを連携大学が共同して全国発信することにより、四国外の人にも四国で学びたい気持ちを呼び起こし、四国の大学に入学を希望する学生の増加が期待できる。四国はICTを利活用して事業を行う理想的な地勢サイズである。都市間交通の利便性等からICT事業が有効であるが、対面事業も併用できるのでICT事業の質の向上が図れる。このことは、e-Knowledgeコンソーシアム四国のe-Learningにスクーリングを組み入られることを意味し、e-Learningを対面講義と同等に取り扱える。その結果、個々の大学の対面講義とコンソーシアムのe-Learningを組み合わせた教育プログラムで、地域のニーズに応える多様な人材育成ができる。また、コンソーシアムで開催される各種委員会でも、遠隔会議と対面会議の併用により連携を促進させる意見交換ができる。e-Learningのスクーリングにおける聴講学生間の交流を通じて、連携大学に在籍する四国内外の学生に四国地域の一員であることの意識を芽生えさせるとともに、彼らの間にネットワークができ、『四国は一つ』という意識を育める。さらに、SNS(SocialNetworkingService)や四国版Wikipedia等の運用を併用すると(図3を参照)、講義に対する学生間の意見交換、教員への質問、ディスカッション等が共有でき、他大学、他地域の学生同士の理解が進展する。その結果、『四国の知』を基盤とする大学連携教育プログラムで教育を受けた四国内外の学生が四国に留まり、彼らが活躍することで、四国の知力(知識・技能)の向上が期待できる。サービスレイヤネットワークレイヤ高速データ通信ネットワーク次世代通信ネットワーク(JGNII, JGNII++,SINET3)非同期・蓄積型支援SNSLMSe-LearningコンテンツWiki※情報収集を含む連携同期・配信型支援二地点間遠隔講義システム遠隔会議システム集録コンテンツ化サービスレイヤネットワークレイヤ高速データ通信ネットワーク次世代通信ネットワーク(JGNII, JGNII++,SINET3)非同期・蓄積型支援SNSLMSe-LearningコンテンツWiki※情報収集を含む連携同期・配信型支援二地点間遠隔講義システム遠隔会議システム集録コンテンツ化図3ICTを活用した教育支援ツール近年、大学には学士課程や修士・博士課程教育の他に、卒業後~40年間の教育を行うことが求められている。本事業の実施で各大学にe-Learningに係わる高度なノウハウが蓄積されるので、地域企業・地場産業や美術館・博物館等と連携したe-Learningコンテンツも作成できる。これらの豊富な、特徴あるコンテンツにより、地域に根ざした高い専門性を持つ人材育成ばかりでなく、有職社会人に対する高度専門知識の再教育、生涯学習教育等をe-Learningで提供できる。10

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