eK4事業報告書
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ていただければ、他大学も助かるのではないかと思う。 もう一点では学生の動きが気になった。履修データを見ると自校以外の受講者数が少ない。これは技術的な問題、学生に対しての支援体制の問題、広報の問題等、原因がいくつか考えられると思うが、大学として支援体制・広報体制を充実していき、e-Learningが学生にとって近いものになってきてほしい。これは非常に重要な連携であるので、学生同士のネットワークや学生の動きが見えれば良いと思う。 【林事務局長】回答 プロセスに関する知識の発信は、コンテンツに関しては著作権のこともあり、先ほどのオープンコンテンツ化も踏まえてなかなか話が進んでいない。しかし、e-Learningをどのように運用していけばいいのか、どういう風にコンテンツを開発していけばいいか、連携したLMSをどう活用していけばいいのか等は関連する学術学会で報告している。具体的な例で言えば、教育システム情報学会、日本教育工学会、電子情報通信学会教育工学研究会等で発信している。また大学ICT推進協議会という全国組織の中でもeK4の取り組みは発信している。プロセスの中から出てきた共有できそうな知識は、このような形で発信している。 また学生の動きに関しては、確かに自校学生は受講しているが、連携大学の学生は受講していない事実はある。事務局でも調査を進めているが、一つは支援体制の問題あるいは広報体制の問題が指摘されている。特に支援体制というよりは、単位互換の運用の問題で「単位が出るのが遅すぎる」という連携大学からの意見があった。これは、前期では単位が出るのに何ヶ月も遅れるということがあったためである。その後、後期ではほぼ問題ない程度に時間短縮が出来た。しかし、この運用が原因で、卒業要件に関わる、または必須の単位ではないので学生が警戒して受講を避けたのではないかという反省点がある。広報活動に関しては今後どんどん実施していく予定である。 学生のネットワークに関しては、SNSを通じてうまく連携していこうという話であった。その一つの枠組みとして地域サポーターの中で出てきた四国キャンパスSNS協議会が「さとあい」という四国の学生教職員専用のSNSを立ち上げている。こういったものをうまく活用していけば新たな展開が開けるのではないかと考える。ちなみに「さとあい」は徳島大学が中心となって進めているプロジェクトである。 【三木委員】 著作権の問題というのが理解できないが、先生方の講義の中で著作権に問題があるというのはどういった意味なのか。 【林事務局長】回答 実際、先生方が講義をするときにパワーポイント等を使われるが、そのスライドの中に写真や新聞記事等があるときに、例えば新聞記事であれば新聞会社に著作権があるのでそこをクリアにしていかなければならない。文献についても同様である。きちんとクリアにできれば問題ないのだが、誰が著作権を保有しているか分からないものがあったり、交渉してもなかなか返事を頂けないケースもある。こういったものを一律に対応することが難しい。 【三木委員】 一般的に国の資料はきちんと記載すれば問題ないと思うが、それ以外で著作権に引っかかるという内容の講義もあるということか。 【武重先生】回答 生の講義の場合は、その場限りなので問題ないのだが、コンテンツとなると、講義の様子をビデオで撮影し、編集する段階でコピーが増えていく事になる。そのため、著作権について対処しないと、そのコンテンツは著作権に対して考慮していないということになる。 【三木委員】 著作権の問題が起こらないようなデータを選び、写真等も自分で撮影した写真を使用すればよいのではないか。 153

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